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歌人西行(1118〜1190)がこの地にて「月にそふ桂男(かつらおとこ)のかよひ来てすすきはらむは誰(た)が子なるらん」と一首を詠じて悦に酔っていると、山王権現の化身である鎌を持った一人の童子がその歌を聞いて「雨もふり霞もかかり霧もふりてはらむすすきは誰れが子なるらん」
と詠んだ。西行は、驚いてそなたは、何の業(なりわい)をしているかと聞くと『冬萌(ほ)きて夏枯れ草』 を刈って業としていると答えた。西行はその意味が分からなかった。童子は、才人が多い霊場松島を訪れると恥をさらすと
さとしたので、西行は、恐れてこの地を去ったという伝説があり、ここ一帯を西行戻しの松という。
西行に関するこのような伝説は各地にあり、古くから語り継がれている。(桂男:美男子、業:仕事、冬萌きて夏枯れ草:麦) |
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西行戻しの松公園は、松島を一望する高台にある。白衣観音堂前の展望台からは桜越しに松島湾を一望できる。この公園の一帯は260本余の桜(ソメイヨシノ)の名所であり、桜と松島湾の景色が一体となった景観を見ることができる。 |
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