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オタモイ海岸 ニセコ積丹小樽海岸国定公園   北海道小樽市
オタモイ海岸
オタモイ海岸 オタモイ海岸
オタモイ海岸 オタモイ海岸
 オタモイ海岸は、小樽市の北部にあり、高島岬から塩谷湾までの約10qに及ぶ海岸の一部で、付近には赤岩山(371m)など標高200m前後の急峻な崖と奇岩が連なっている。一帯は昭和38年(1963)ニセコ積丹小樽海岸国定公園に指定され、祝津・赤岩海岸とともに雄大な景観を誇り、訪れる人々を魅了している。
オタモイ海岸
 かつて、この景勝地に大リゾート基地が存在した。昭和初期、隆盛を誇った割烹「蛇の目」(花園1)の店主加藤秋太郎は小樽には見所がないという知人の言葉に奮起し、名所探勝の日々にあけくれる。そして、ついに、古来白蛇の谷と呼ばれたこの地を探し当て、昭和11年(1936)「夢の里オタモイ遊園地」を完成させた。
 その規模は当代一を誇り、ブランコ、すべり台、相撲場等の遊園施設のほか、龍宮閣や辨天食堂といった宴会場や食堂を設けた。特に、京都の清水寺を凌ぐといわれた龍宮閣は、切り立った岩と紺碧の海に囲まれ、まるで龍宮城のお伽の世界のようだったという。
 最盛期には一日数千人の人々で賑わったこの施設も戦争が始まると贅沢とみなされ客足が遠のき、戦後、これからという昭和27年(1952)5月営業再開を目前に控えながら焼失した。
 現在、遊園地の跡を偲ばせるものは断崖の上に残った龍宮閣の礎石と遊歩道トンネルの部分だけである。
 上の画像の右側にある赤い手すりの部分に木造3階建ての「龍宮閣」が建っていた。左は唐門である。
 オタモイには神威岬(積丹半島)が女人禁制の頃の悲恋にまつわる子授け地蔵尊の伝説があり、今でも多くの人々に信仰されている。
オタモイ
 地名は、アイヌ語のオタモイ(砂の入り江の意)に由来する。現在、小樽市唯一のカタカナ表示の町名となっている。 
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