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上野動物園の三大珍獣はパンダ、オカピ、コビトカバです。
<ジャイアントパンダ>
現在上野公園で飼育しているジャイアントパンダはオスのリンリン1頭です。フェイフェイ・ホァンホァンが高齢になり繁殖が困難になったためトントンの相手を探すこととなりました。この東京都の呼びかけに対して中国政府が応え、平成4年(1992)に来日中の中国・江沢民総書記と宮沢首相が見守る中で鈴木俊一東京都知事と揚振亜駐日中国大使との間でユウユウとリンリンの交換式が行われ、リンリンがやってきました。しかし、子供を産むことなくトントンが平成12年(2000)に死亡してしまいました。そこでメス3頭を飼育しているメキシコのチャプルテペック動物園との間で共同繁殖を進めていくことになり平成12年(2000)から平成15年(2003)にかけてリンリンが3度に渡りメキシコに出張しに行きました。さらに平成15年12月3日、今度はメキシコからメスのシュアンシュアンが来園しましたが残念ながら出産にはいたりませんでした。
<キリンとオカピ>
キリンととオカピは、どちらも偶蹄目(ぐうていもく)キリン科に属する同じ仲間の動物です。彼らの先祖は2000万年前のパレオトラグスで、森林に住んでいました。
その頃とあまり生活を変えていないのがオカピで、一方草原に進出し、敵に襲われやすい環境であることから身を守るため大形化したのがキリンだと考えられています。また、キリンが群れて暮らすことも、草原では身を守るのに都合のよいことです。
「キリンの首はなぜ長くなったの?」という疑問には諸説ありますが、草原では数少ない柔らかく消化のよい木の葉を食べるのに有利ですし、大形化した身体で水を飲むには便利だといえます。オスとメスで高さによる食い分けをしていることも特徴的です。
森に残ったオカピは、キリンと違い、単独かあるいはペアでひっそりと暮らしていたため、20世紀初頭まで公式には発見されませんでした。ザイールの先住民は『森の馬』と呼び、最初の学名ではウマの仲間に分類されるほど、謎の動物でした。しかし、間近に見ることのできる現在では、足先を確認しただけでも、1本爪のウマと2本爪のオカピ・キリンが違う仲間だということが容易にわかるでしょう。
<カバとコビトカバ>
「カバとクジラは親戚だった」
最近のDNA分析の研究からクジラとカバは共通の祖先から進化したことがわかってきました。DNAの比較で、クジラはラクダやブタよりカバはウシに近いという結果が出たのです。大洋で暮らすクジラが、水中生活を好むとはいえカバと近縁であったとは驚きです。
カバの祖先はコビトカバのように森林に住み、体も小型でした。やがて森からでて平原で暮らすようになり、体も大きくなりました。カバは体も大きくコビトカバと比べると、より水中生活に適した体つきで、5分間も水に潜っていることができます。鼻、目、耳は顔の上部にあり、水中では鼻の穴や耳の穴を閉じることができます。
カバの生息数は今のところ安定していますが、コビトカバは生息地である西アフリカの熱帯雨林の開発や密猟により、国際自然保護連合では、このまま保護の手を打たずにいると絶滅してしまう恐れがあると報告しています。
動物園での繁殖は順調で、世界でおよそ340頭のコビトカバが飼育され、毎年平均16頭の子供が育っています。上野動物園でも昭和37年(1962)から継続的な繁殖に成功しています。
動物たちよ、元気に過ごせ! |
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