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<藤井山 五智院 岩本寺>(いわもとじ)
寺伝によれば、ここから北に約3.5qのところにある高岡神社 (通称五社さん)の別当寺であった福円満寺が前身である。16世紀になり、寺社を再建する際に福円満寺の法灯と別当の役目を、この地にあった岩本寺
(当時は岩本坊) に移して再建したといわれている。
藤井山五智院と号し、現在の本尊は不動明王、観音菩薩、阿弥陀如来、薬師如来、地蔵菩薩。弘法大師にまつわる「岩本寺の七不思議」という七つの逸話が言い伝えられてる。
本尊 |
不動明王・観世音菩薩・阿弥陀如来・薬師如来・地蔵菩薩 |
真言 |
@不動明王: なうまく さんまんだばざらだん せんだまかろしゃだ そはたや うん たらた かんまん
A観世音菩薩: おん あろりきゃ そわか
B阿弥陀如来: おん あみりたていぜい から うん
C薬師如来: おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
D地蔵菩薩: おん かかか びさんまえい そわか |
宗派 |
真言宗智山派 |
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本堂の天井には、プロ、アマチュアを問わず、全国の方々から奉納された575枚の板絵が飾られ、また、清流殿の天井には沈下橋が架かる四万十川の天井絵が描かれ、それぞれ岩本寺の見所の一つとなっている。
<金剛杵 (五鈷杵)のいわれ>
金剛杵とは元々は堅固であらゆるものを打ち砕くといわれる古代インドで使われていた武器のことです。密教では、この金剛杵を煩悩の魔を打ち砕く堅固である菩提心
(仏の智慧)の象徴と考えてきた。このことから、古来より金剛杵で加持をすれば、仏さまの加持力で煩悩に代表される様々な悪魔が降伏するといわれている。 |
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大師堂 |
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天正時代に兵火等で寺社共に一時衰退する。再建の際に、この地域の全ての神社を管掌下においていた岩本寺(当時は岩本坊)に、寺の法灯並びに別当職は遷され、継承される。戦国・江戸時代には武将や藩主等から寺領等の寄進を受け、神仏習合の札所として隆盛を誇っていた。
明治になると神仏分離の政策で仁井田五社と分離され、五尊の本地仏と札所が岩本寺に統一され、それに伴う廃仏毀釈の法難に遭い、寺領地の大半を失ってしまう。再建には苦難の道が続いたのであるが、少しずつ伽藍を整備し現在に至っている。
平成8年(1996)に落慶した歓喜天(上左画像)は、木造でありながら円形という珍しい形。本尊の勧喜天は、頭が象で身体は人間、財宝と博愛の神様といわれている。 |