首都圏の桜の名所を晩秋というか初冬に訪れる。冬桜や十月桜が咲いている。人影はまばらで、静かなたたずまいに心休まる。
公園の名前の由来ともなった三つの池(上の池、中の池、下の池)は、江戸時代にかんがい用水池として利用されていた。池の周りの丘陵地や雑木林を公園に整備したのがこの三ツ池公園である。面積29.7ヘクタール(東京ドーム約6個分)もの広い敷地内を豊かな木立が囲んでおり、その中に散策路が巡っている。
この公園の最大の特徴は、日本の「さくら名所100選」にも選ばれているように、首都圏の桜の名所として有名です。園内にある1600本以上、78品種もの桜が咲き、市民の憩いの場となっている。珍しい淡黄緑色の花を開く「鬱金(ウコン)」もある。
また、中国遼寧省から友好の記念として「馬超龍雀像」が寄贈されたり、韓国・京畿道との友好提携を記念した「コリア庭園」などがある。平成12年(2000)から参加型公園づくりによる再整備が進められている。
さまざまのこと 思い出す 桜哉 松尾芭蕉
「序破急」そのままに春を告げる桜。ゆっくりと成長した花芽がつぼみになった途端、冬の名残の枯れ野を枝いっぱいの花で彩り、瞬く間に春の嵐に散ってゆく。桜の花と人生の様々な場面が重なる人も多いのではないでしょうか。 |