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此地は往古祇園社御旅所社務藤井助正の屋敷跡で、庭前に牛頭天王社を建て毎朝この霊水を奉供した。永禄11年、織田信長上洛して御旅所を移転の後もこの井水の格別なるを聞き、井戸に施錠し鍵は町方に渡し置き、毎年祇園会の時のみ之を開いて諸人へ神水を施行せしめたという。
然して、東裏竹藪より竹二本を採り、山科より丈八の松二本を持参して、井前の鳥居に結びつけて七五三縄を張るを例とした。以降、連綿現在に及ぶ。明年45年3月、烏丸通拡張の為旧知地より原形のまま其の東方現地に移す。深さ七尋半、水質清冷にして都下の名水として著名である。毎年7月14日井戸換え24日閉じる。 |
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